ねないこだれだ
きっと賛否はあると思うけど、これほど効果のある絵本はなかった。
息子が2歳頃に買ったと思う。
絵本が大好きだったが「ねないこだれだ」は恐る恐るページをめくっていた。
「ねんねしないとオバケになるの?」
「ヒューって飛んでくの?」
色々場面を想像するようで、恐々聞いてきた。
「そうだね〜、オバケに手って繋がれてオバケの世界に行っちゃうんだよ」
「・・・・・」(絵本を遠ざける)
毎晩絵本を3冊読む約束で布団に入るが、あと一回、あと一回とせがまれて、何冊読んでもキリがなく、最後は「約束守れないなら、もう読まない!」と怒ってしまうパターンだった。
いつ頃かははっきり覚えていないが、いつものように絵本あと一回攻撃に「ねないこだれだ」を、ゆっくーり、ちょっと怖そうに「とけいがなります ボーン ボーン ボーン・・」と空で言うと・・
慌てて布団に潜りこみ、ピッタリくっついてそのまま寝てしまった。
これは使える!!と確信し、ここぞの「ねないこだれだ」に度々登場してもらった。
娘もお兄ちゃんがいるばかりに、「ねないこだれだ」の洗礼を受けた。
息子が幼稚園の頃、何か(全く覚えてない)言うことを聞かなかった時、絵本ではなく私がシーツをかぶって、リアルオバケになった。
「もんにょもんにょ もんにょもんにょ」と言いながら、体を左右に振ったら・・
「わーん!!」と娘は大泣き、息子は「ママー!!」と言って私から必死にシーツを剥がした。
それでも、この絵本を昼間に読むのは楽しんでいた。
中島公園の北海道立文化館で「ねないこだれだ」誕生50周年記念の「せなけいこ展」が開催され、公園内に大きなパネルで「ねないこだれだ」の表紙のポスターが貼られている。
娘は仕事を終え中島公園内を通って自宅へ帰ろうとしたとき、突然「ねないこだれだ」が目に飛び込み、びくっとした・・と言っていた。
未だに怖いらしい・・
ちょっとやり過ぎちゃったかな