1人公園デビュー

2棟あるアパートの間に公園があった。

 

3階の我が家のベランダから公園が見渡せ、ベランダの真下には1人乗りブランコが2つ並んでいた。

 

息子が3歳半を過ぎると、一緒に公園へ行って遊び、娘を連れて先に戻る事が増えた。

 

時々公園からベランダに向かって「ママー」と呼び、返事をして顔を出すと安心してまた一人で遊べるようになっていた。

 

一人乗りブランコのイスの下に水たまりができていた雨上がりの日、ベランダから遊んでいる様子を見つつ、娘をあやしたり洗濯物を干したり掃除をしていた。

 

長靴を履かせたので、その水たまりにベシャベシャ入って水しぶきをあげ遊んでいたが、そのうち立ち止まりじーっと水たまりをみつめて・・

長靴を脱ぎ、ズボンを脱いでパンツ1枚になった。

 

何するの?と思って見ていると、そーっとしずかに水たまりの中に座った。

 

あーあー、泥だらけの水たまりに・・

 

やっちゃったから仕方ない。好きなだけやらせようと、そのまま見ていると視線に気づいたのか上を見た。

 

「なにしてるのー?」

「つめたくてきもちいいよー」

 

ニコニコ嬉しそうな顔を見ると、パンツ1枚ダメになっても、まっいいかと思えた。

 

数日後、同じアパートの人に「水たまりにパンツ一丁で座ってたね。昔の子供みたい」と笑いながら声をかけられた。

 

30年前に、既に昔の子供っていつの時代の子だろ・・(笑)

 

この年の冬には、1人で赤いボブスレー(プラスチック製のそり)を担いで滑り台を上り、ボブスレーに乗って滑り降りる遊びを開発していた。

 

近所にこんなヘンテコな遊びをする子はいなかったので、多分トミカビルのスロープをミニカーが滑り降りる事にヒントを得たのではないかと、母はひそかに思っている。

 

子どもの頭は柔軟だなーと感心した出来事だった。

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🔺1人で公園デビューした頃

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🔺雪の中での1人遊び中