ほっぺの紋様

少し戻るが、息子が3歳になる冬、車で出かけて銀行のキャッシュコーナーへ行くのに、駐車場の車の中で待たせた。

 

寒い冬なのでエンジンは付けたまま、運転席には行かないことを約束して「すぐに戻るからね」と車を降りた。

 

2~3分で戻ると、いつになく大人しく神妙な顔をして座っている。

 

「お留守番ありがとう」と言っても「うん」と返事をするだけで、あきらかにいつもと違う。

 

何かやったな・・と思って「どうしたの?」と聞いても、モゴモゴしているので、顔を覗き込むと、反対側の頬っぺたに何かついているのが見えた。

 

「そっちのほっぺ、どうしたの?見せて」といってよく見ると、丸く赤い火傷状の跡が紋様のようについていた。

 

何だろう・・

 

あ!シガーライターの跡だ!!

 

大人が車の中でタバコを吸うときに使っていたのを見て、真似したかったんだろう・・

 

好奇心旺盛で車大好きな息子のことを考えると、あり得るけど、まさかシガーライターを押して、カチッと戻ったのを取り出し自分の頬っぺたにくっけるとは、全く予想していなかった。

 

きっと、かなり痛かったはずだけど、自分で悪いことをしたと分かっていたようで、泣いたり痛がったりしなかった。

 

「あちちで痛かったしょ?」と言って、痛いの痛いの飛んでいけー!をしたけど、今思えばどこかのスーパーでアイスでも買って冷やしてあげればよかったのになぁ…

 

それからしばらくの間は、ほっぺに丸い紋様をつけていたが、気付いたら跡形も無くなっていた。

 

今、シガーライターを使う人はいるのかな?

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🔺2歳11ヶ月の頃。

子供クラブで作ったサンタさんの三角帽がお気に入りだった。