チャレンジャーと言われても…バイクの免許が欲しい。
今週のお題「怖い話」
45歳の夏。
友達が乗るアメリカンバイクの後ろを車で走りながら、余りのカッコよさに年齢を忘れ、ライダーに憧れた。
私もあんな風にバイクに乗りたい!そして乗るならアメリカンバイク♬
友達のバイク姿がカッコ良かったのは、何より長身でスタイルがいいからなのに、何故か私も彼女みたいになれると思い込んだ、妄想の世界…(笑)
で、思い立ったら吉日とばかり、その数日後に自動車教習所の門を叩いた。
初日。
バイクに跨ると、バイクの重みとバランスの悪さで何度も倒れるのを見た担当指導員に「…自転車乗れる?」と、まさか…という感じで聞かれ…
え⁈
その時初めて、自転車とバイクは関係あるのか?と気付いた。
「全く乗れないわけじゃないですけど…バランス取れなくて全速力じゃないと走れないので、ほとんど乗ってません。」と、正直に答えると、この道30年の指導員は目を丸くして、僕も長く指導員やってるけど、自転車乗れないのにバイクの免許取りに来た人初めてだわー!チャレンジャーだなぁと驚かれた。
そんなこんなで、ひと月程度で卒業していく人達を何人見送ったろうか…
教習所の中では名物生徒となり、卒業試験を受けるたびにチラチラ見学する指導員も増えたくらい、人生で1番注目された時だったかも。
で、その年最後の10月末の卒業試験日。
5度目だったろうか…6度目だったかな?
練習ではクリアできるのに、何故か本番の試験では失敗の連続で、既にトラウマ状態。
北海道は雪が降るのでバイクの教習はだいたい10月末で終了なのです(涙)
これで落ちたら、またお金払って来年春にやり直し…
そう思うとプレッシャーがハンパない!
遠い昔、入試の時も国試の時も、もちろん自動車教習の時も、こんなに緊張した事はない、まさに口から心臓が出るって表現そのもの。
心臓バクバク、緊張マックス、手足が震え息を吸っても肺に入ってこない感じで、目眩までしてきた。
こんなに試験が「怖い」と思ったのは人生初の経験だった。
苦手な一本橋とS字をクリアし、落ち着け落ち着け…と言い聞かせながら、最後は高速からの急ブレーキ。
何とか停止線の直前で止まった…
やったー\( ˆoˆ )/クリアしたー!!
周りで見てた他の指導員も拍手してくれ、過去の中型免許取得者の中で一番長〜く(4ヶ月ちょっと)在籍したらしい私も、めでたく卒業となった。
その後は…
ドラッグスター250ccの中古を購入してあちこち出かけ、フェリーに乗って青森の八甲田山、酸ヶ湯温泉へも。
🔺バイクに乗ってる貴重な1枚
自転車に乗れない私がバイクに乗って風の匂いを感じ、あちこち行けたのも、あの恐怖いっぱいの試験があったからこそ…ですね。