トミカビル
1歳ころからミニカーが好きだった。
当時の男の子は、大きく分けるとトミカやプラレール派と、戦隊もの派の2グループだったように思う。
もちろん、それらに属さない子もたくさんいたけど。
チャイルドシートに乗せるときも、必ず両手にミニカーを握りしめていた。寝ても落とさないのには、どんだけ好きなんだと感心した。
特に赤いスポーツカー系が大好きだった。
2歳のクリスマスプレゼントは昔ながらのトミカビルにしてみた。
上から下へボールやミニトロッコがカタカタと滑り落ちていくおもちゃが好きで、おもちゃ屋やお土産屋で見つけると、側から離れなかった。
それに似てるし、ミニカーで遊べるし、一石二鳥だなと。
その喜びようと、夢中になって遊ぶ姿は、その後息子が成長していく中で手に入れた何よりも1番だったんじゃないかと思うほど・・
2歳児が半日近く夢中で遊ぶなんて、トミカビルは私にとっても神のようなおもちゃに見えた。
私が子供のころからあった、あの単純な作りが逆にハートを射止めたのかもしれない。
その数年後、トミカの近代的な合体っぽいのを買った時には、大して心は動かなかったようだ。
あ、就職して初めて自分の車を買ったときはトミカビルより嬉しかったかもね・・